トップ  >  第406回スピリッツ賞 結果発表! ( 2025/05/26 )
週刊スピリッツ

2025.05.26

第406回スピリッツ賞 結果発表!

週刊スピリッツ

デビューに一番近い新人賞!!

佳作&奨励賞W受賞!!!漫画界沸かす原石の流星群!

 

【佳作】賞金30万円 月スピ掲載確約!

『エイリアンイズム』

【奨励賞】賞金10万円

『タバコと演者たち』

犬飼優羽 愛知県・19歳 W受賞!

編集部より

【佳作】『エイリアンイズム』
後藤貴明、高校1年生。日本を代表する大商社の御曹司だ。「いつであれ合理的でなければならない」という家訓に従い、無駄のない高校生活を送っていたが、クラスメイトに恋をしたことで一変していきーー とにかくクラスメイトに翻弄される主人公が可愛らしく、ラストまでキャラの反応や絵作りで読者を飽きさせない工夫が凝らされている。読後感も爽やかで、心地よい余韻が残る。次はどんな内容に挑戦するのか、次回作に期待しています。

【奨励賞】『タバコと演者たち』
人を見ていると嫌なところにしか目がいかなくなるーー 嫌われない程度にいい顔をして、楽に生きていたいと語る主人公は、先日彼女に振られたばかり。厭世的な彼の元に現れたのは、とある美少女だったーー 佳作と同じく、セリフや絵作りにセンスが光る作品。しかし人間の描き方や焦点の当て方に差があり、読後感はがらりと異なる。やや自己完結的な印象があるため、佳作の作品と比べて好みは別れる結果となった。

 

【努力賞】賞金3万円

『矢野くんと市村ちゃん』しの(東京都・22歳)

【努力賞】賞金3万円

『修学旅行の夜』長月 陸(岐阜県・26歳)

【努力賞】賞金3万円

『穴』齋藤麟太郎(栃木県・19歳)

 

総 評

本誌連載中のある作家さんと話をした際、新人さんの作品に多く感じてしまう「もどかしさ」の原因は一体なんだろうか? という雑談になったことがあります。彼は、画力が未熟であったり、構成が達者ではなかったり…といった要素に関しては「かつて自分も通ってきた道。同時に通り過ぎたとは言えない道。ずっと勉強です」と言い切りました。そして彼は、「キャラクターの背景・過去・能力といった重要な情報が出てくる時、一生懸命セリフで説明している「だけ」のシーンになってしまっていると、なかなか頭に入ってこないことが多いんです。(もったいないなァ…)と思ってしまう。マンガは絵で見せることができるのだから、強く印象づけたいのなら、理屈よりも脳に直接飛び込んでもらったほうが話が早い。「目の止まる絵」「コマの大小」「ハッとする言葉づかい」など、自分なりにあらゆるパターンを考えてみるようにはしています」と言葉を続けました。至言だな…と思います。今後も力作をお待ちしております。